(続き) ある日、いつも一緒に練習していた友人HとSの2人が学校の一輪車より少し大きくてかっこいい一輪車を見せてくれました。
なんと2人とも自分の家に一輪車があったのです。マイ一輪車。
本人たちもそれまで自分の家に一輪車があることを知らず、倉庫を探していたら置いてあったとか言ってました。
これでわざわざ学校へ行かずとも、いつでもどこでも練習ができるわけです。
私はというと、自分の家には一輪車というものは置いてなかったので友人と遊ぶときにちょっと乗せてもらったりする程度で、相変わらず真っ直ぐに進むことしかできないままでありました。
だから学校で練習することもなくなって、私自身もそのうち飽きてきたので自分も一輪車を買ってほしいなどと親にねだることはありませんでした。
しかし、友人たちは自分たちの一輪車を自由自在に使いこなし、いつのまにかまるで自転車のように手軽な乗り物として扱うようになっていました。
しかも結構スピードも速かったです。
おーい、あそぼうよ〜!
私を家に誘いにきた友人たちは、自転車ではなく一輪車に乗っていました。私は自転車に乗って一緒に行動したりしていました。
しばらくそういう日が続きました。
どこへ行くにも一輪車。
両手を広げてバランスをとりながらクネクネと猛スピードで街中を走り回る友人たち。
小学生2人が一輪車に乗って通り過ぎて行くのを見て、すごいすごいと声をかける町のおばさんたち。
今思い出だすと結構笑える光景でした。
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